ロックカップの鋳込み型を酷使しすぎてだいぶ傷んできました。鋳込みという手法がわからない方は用語にありますので参考にしてください。
型がよくないと器を取り出す際にくってしまったりするんですね。くうというのは要するに石膏に引っかかってなかなか剥がれなかったりすることなのですが、器がうまく取り出せなくて歪んでしまったりヒビがいったりしてしまいます。
まあもともと精度の低い型ですし、量産のために増やしたかったのもあって、1から作り直すことにしました。ついでに3つに割れる型だったのを4割型に。考えてはいたのですが、まとまった時間がないとできないことなので腰が重くてなかなか動けずにいました。一念発起。
そんなこんなで丁寧に作業していると、あまり頭を使う作業ではないので色々と考え事をしていました。の、よもやま話です。
石膏型が原価率に及ぼす影響
型が悪くても作りづらいだけでしょ?作者が頑張れば?と、お買い上げいただく方には関係ない話に聞こえがちかな、と思いますが、間接的にはちょう関係あります。
まず作業効率が上がること、失敗率が下がること。これによって原価が低く抑えられますし、量産体制が整うとより多くのお色から選んでいただけることに繋がります。失敗も少なくなれば粘土のロスも減るし修正に手間がかからないので、作業時間を確保しやすくなることからやはり生産量が増えます。
そして何よりですよ。型がカッコいいとわたしのテンションが上がってクオリティの高いものを疲れずに作り続けられるというわけです。やったー!
皆さまのお財布で制作させていただいています
そもそもなんですが、原価率を下げると作家が潤うだけと思われがちですよね。自分のお金を節約して高く売れるから。
もちろんそういう方もいらっしゃるとは思うのですが、わたしは「安く作れたら安く出せる」派です。もちろん技術料や人件費は乗せなければなりませんが、無駄に稼いでやろう!とかそういう気はないわけです。
お金を出して作品を買ってくださる方々がいらっしゃる。それはとても誉れなことです。そして、我々はそのお金を使ってまたモノを生み出せるわけです。つまり「原価率=作家の出費」ではなく、お客様のお財布の一部だと、わたしはそう考えています。
お金って大事です。だいたい何とでも交換できます。不兌換紙幣ばんざい。難しい言葉を使ってみたかっただけです。
続きは別日に
この日は本当に色んなことを考えて、このテーマについては考えている時間が短かったほうなのですが、何も考えず徒然書いていたらめっちゃ長文になりました。なにこれ。ひく。
こんな駄文を読んでいただいてありがとうございます。こんな独り言の記事があと3〜4個になると思いますがよかったらまた読んでください。