石膏の扱い方、基本中の基本。(必要な道具と準備編)

わたしの作品づくりには石膏をよく使います。鋳込みや練り込み、たたらづくりの型にはもちろんですが、粘土を乾かすための石膏板や、最近ではろくろで一個挽きする時のカメ板も石膏にしました。

そんな石膏ですが、用途はなんであれ粉から使える状態にする工程が必要です。その方法が詳しく載っている情報がネット上にあまりない感じがしたので、わたしのやり方を書いてみることにしました。

必要な道具

石膏を作るのにわたしがいつも使う道具はこんな感じです。

  • 型取りする原型・器
  • 秤(2kgまで計れる大きなもの)
  • 計量カップ(1ℓ程度計量できるもの)
  • 塗料カップ×3(柔らかくて曲がる容器・後述)
  • 麺棒
  • カリ石鹸と筆(なければ食器用洗剤などで代用)
  • ゴムハンマー
  • 新聞紙
  • 大きな桶(水を張っておく)
  • 防塵マスクとゴーグル

他にも扱う石膏の量や作りたいものによっては必要になるものもあります。石膏作成は時間勝負なので、慌てないように事前に全て用意します。

作業場所の準備

机に石膏粉が落ちたり、作った石膏が垂れたりすると非常に厄介なので新聞紙を2〜3枚ずつ全体に敷き詰めておきます。また、道具もすぐに洗わないと落ちないので、余分な石膏を拭き取るための新聞紙と、すぐに水に入れておけるように桶に水を用意します。

自分自身など人体・動物の準備

石膏粉は生き物にとって有害です。防塵マスク(なければ普通のマスク)とゴーグルを身につけます。ご家族やペットなどは遠ざけて、換気を良くしましょう。うちは水槽があるので、板で蓋をしておきます。

原型・器の準備

でき上がった石膏が張り付いてしまわないよう、原型には離型剤としてカリ石鹸を塗っておきます。あまり量が多かったり、気泡があると出来上がりに影響が出ますので、なるべく薄く気泡ができないように塗ります。

ただし、原型が石膏の場合には張り付きやすいので別の処理が必要です。また別の記事で詳しくご紹介します。

材料の計算と計量

必要な石膏の量を計算する

まずはどのくらい石膏が必要かを計算します。容積がそのまま石膏の必要g数になると考えていただいてOKです。石膏を後から足すのはあまりよくないので、複雑な形の場合は多めに計量してください。

わたしは今回、直径15cm×高さ2cmの丸い石膏板が欲しかったので、円柱の体積の公式を当てはめると7.5×7.5×π×2=353.25となります。約353gの石膏が必要なことがわかりました。

加える水の量を計算する

石膏粉に対し加える水の量は石膏ごとに違いますので、ご自分のお使いの石膏メーカーさんに聞いて割合を調べてください。

わたしはいつもサンエス石膏さんの「特級 褐」という石膏を使用していて、粉状の石膏に対して68%の水が必要なので、353×0.68=240.04となります。240ccの水を用意します。

材料の準備

計算が終わったら材料をきちんと計量しておきます。あとで混ぜる時になって、石膏が足りなくて慌てないように、分量外の石膏粉を100gほど用意しておきます。

詳しく書こうと思ったら準備だけで記事が長くなってしまったので、続きはまた明日以降にしますね。次はいよいよ石膏と水を混ぜて作っていきます。

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