さて、前回までに素焼き準備をして
窯にいれたお皿ですが、素焼きから上がってきました。
と、いうことは。
私の最も嫌いな……ヤスリがけでございます。
単純作業なのに割る可能性が高い。
高価なスポンジヤスリがガンガン減るのがストレス。
気を取り直して。
まず、メッシュヤスリで内側の布目、
外側のなめし革の痕を消していきます。
磁土は陶土に比べて焼き上がり時点でかなり
硬いので、とにかく凹凸が消えません。
ガッツリゴシゴシやりたいのですが、
硬くても薄いので
力を入れすぎると案の定割れます。怖いです。
ある程度削ったら刷毛で粉を落として、
様子を見てまた削って……
練り込みじゃなければ削りカスは
スポンジでぬぐって消したいのですが、
練り込みの場合は模様の間に水が入って脆くなるので
刷毛でこすったほうがトラブルが無いです。
と、練り込みの本をたくさん描いてらっしゃる
室伏先生がおっしゃるので、素直に従っています。
メッシュヤスリであらかた削ったら、
#320~600のスポンジヤスリでヤスリ傷を消して、
さらに#800~1000のスポンジヤスリで仕上げます。
要するに、計3回ヤスリがけをするわけですね。
かなり時間がかかります。1枚1時間くらいかな。
これがビフォーアフター。あまり写真では伝わらないですね……。
外側なのですが、なめし痕がきれいになっています。
模様もハッキリと出てきますね。
ちなみにスポンジヤスリというのはこういうのです。
スポンジに細かいヤスリが付いているので、
曲線でも綺麗に磨けるんですが、とにかく目がすぐ詰まる。
ガンガン減ります。お安いものではないんですが。
ヤスリがけが終わったら、釉薬をかけます。
とはいえ、今回の色が濃すぎたので、
ひとつだけ透明釉薬をかけて
他は無釉薬で仕上げています。
次回の酸化焼成の窯稼働が月曜日なので、
水曜には完成品が出てきます!
失敗作のテストですが。
長かった「練込磁器ができるまで」シリーズは
これにて完結です。長い間ありがとうございました。
完成報告がなければ……お察しください。