妙なタイトル。
ガジェットオタクの陶芸家
ガジェット(デジタル系のツール)がやたらと好きで、いわゆるIoT家電も色々持っています。中でもスマートスピーカーは2台、けっこう初期段階に購入しまして、Amazon社のAlexaとGoogle社のGoogle Homeを使っています。
引っ越す前は6畳ワンルームでしたのでどちらも同時使用していましたが、引っ越して1室をアトリエにしてしまってからはGoogle Homeをアトリエ、Alexaを寝室に配置しています。
前置きが長くなりましたが。
作陶にキッチンタイマーが超便利
このスマートスピーカー、わたしは作陶にかかせません。特に石膏型作成と鋳込み成形ですね。泥漿を石膏型に注いだら、「OK Google、15分後にタイマーをセット」これです。
用語解説のところで書いていますが、鋳込みは割と待ち時間が長く、乾くのを待っている時はいくら放置してもいいのですが泥漿を入れた段階ではきっちり分数を測らないといけません。放置時間によって厚みが変わるからです。
キッチンタイマーかスマホでセットしておいたら?という話なのですが、 スマートスピーカーを使っているのにはいくつか理由があって、
主にこんな感じです。
泥漿で手がべたべた
泥漿というのは、鋳込み成形に使う半液状にした粘土です。子どものおもちゃでスライムってあると思うのですが、あれより少し液体っぽい感じでドロっとしています。どっぷりつければゴム手袋みたいになりますし、手につかないようにするのは難しい。
悲しい過去がありまして……。無印良品のキッチンタイマーがかわいくて愛用していたのですが、ある日泥漿でベタベタになって死にました。ドラマティックに書いた割にはその程度の過去です。すみません。
つまりキッチンタイマーは操作しづらいのです。スマホなんかもってのほか。声で操作できるスマートスピーカーはとても素晴らしいです。
複数のタイマーをセットできる
これ大きいです。Alexaはちょっと忘れましたが、Google Homeはタイマーをいくつでも設定できます。
わたしは石膏型を2~4個並べて鋳込みしています。スマホならともかく、キッチンタイマーでやるとしたら個数分必要になってしまいます。
「カップのタイマーを15分後にセット」「タンブラーのタイマーを8分後にセット」「夜空のタイマーを30秒後にセット」とかやっています。滑舌が悪くて「8分のタイマーを15分ですね?スタート」とか言われていますが。Googleさんに労働基準法で訴えられてしまう。
温度・湿度によって放置時間が違う
けっこう重要なことなのですが、前段のページで鋳込みは「石膏型が水を吸うことで膜となって残った器ができる」と説明しています。
例えば植木鉢に水をやるときなんかを想像してみていただきたいのですが、 カラッカラに乾いた夏の暑い日、水はどんどん染み込むしすぐに乾いてしまいますよね。逆に梅雨の時期なんかは2~3日ほうっておいても平気だと思います。
石膏型も同じで、使う前はカラカラに乾かしておきますが、やはり温度や湿度によって乾き方は違います。室温が高いほど、湿度が低いほど、放置時間は短くて済みますね。
この調整を様子を見ながらやるので、割とこまめに時間を変えたり確認したりする必要があるのです。確認するには「OK Google、タイマーあと何分?」これです。成形したり泥漿見たりうろうろしているので、どこからでも確認できるのはかなり便利。
同じ条件でも個数ごとに放置時間は増える
鋳込みって何回か繰り返すごとに時間が延びるんですね。どういうことかというと、石膏型はどんどん水分を吸っているわけでどんどん湿っていくので、吸水力が落ちるわけです。植木鉢に小雨が降ったあと、水をあげてもあまり染み入りませんよね。同じ時間放置しても1個目と5個目では厚みに差ができてしまいます。
わたしの場合は1つごとに30秒ほど放置時間を延ばしているので、ふつうのタイマーだとセットし直すのが大変です。できた厚みを見つつ、「OK Google、もう30秒タイマーをかけて」これです。
なんだろう、「この人陶芸家の割にはデジタルだな~アハハハ」で終わる程度の話のつもりで書き始めたのに20段落以上書いてる。